2017年5月 4日

大きな川を渡る

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今年もお休みを使って誕生日のお祝いをしてくれる川崎の両親を訪ねる。

その日は朝から素晴らしい五月晴れで、

久しぶりに南武線の武蔵新城からバス通りまで歩く。

わずか15分の道のりでも、バス停に付く頃には汗が止まらなくなる。

高校生の時に自転車で通ったその道は、今ではきれいに整備されて

懐かしいのにまるで別のところにいるような不思議な気分に襲われる。

南武線は、細長い川崎を横断し、立川駅まで続くJR線。

汚くて薄暗くて柄が悪くて、住んでいた時分は何から何まで嫌いだった。

地元のイヤなものが全て詰め込まれているような

今思えば全て南武線のせいにしていたような感さえある。

この電車を使う生活から離れたくて、一人暮らしの際、川を渡ったと言ってもいい。

なんだかひどいね。ごめんね、南武線。

ここ数年は都市開発が進み、武蔵小杉には高層マンションが立ち並ぶ。

南武線沿いの駅も新しくなり、車両も変わり、まさに大変身を遂げる。

父「小杉が住みたい街ランキングに入っているんだって 笑」私「うそでしょ。。」

両親とそんな会話をしたのもたったの数年も前。

あまりに気になったので、実家に帰る前に武蔵小杉駅周辺を歩いてまわってみたことがある。

友達のバイトしてたドムドムやカセットテープが安く売っていた電気屋や

美容室や雑貨店などが入っていた謎の小さなビルは、跡形もなく広い道路になり

地元の人で賑わっていたマルエツは、名前を変えてキラキラしたビルに入っていた。

あまりの驚きに言葉通り、立ち尽くしてしまった。

でもこのさみしさはなんだろう。

あんなに嫌いだったのに。

街も生きていて、時代とともに変わってゆくのは当然の事なのに

月並みにそんなことを思ってしまったりする。

勝手なものだ。

それでも、何ひとつかわらないのは元気で明るくて、優しく迎えてくれる両親ふたり。

いつものようにたくさん飲んでたくさん食べて、どうでもいい話をして

愚痴って泣いて大笑いして、今年もいい日でした。ありがとう。